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メジャーで遊ばない! [クロムアルベオラータ]

子供の頃、巻尺で(ボタンを押すと引っ込むやつです)遊んで、怒られませんでしたか?
手とか切りますよね、今日はそんなお話です。

さて、クリプトモナスさんの全体の形は、それほど他の方たちと変わりはありませんね。
クリプトモナス2.png
鞭毛が2本あってその付け根に切れ込みがある、米粒やそら豆みたいな感じです。

特徴的なものの一つに、
アルベオラータさん達のようにトリコシスト(trichocyst)よろしく、発射する武器を持っています。
イジェクトソーム(直訳すると射出器ですか?:ejectosome )と呼ばれる装置?で、
長さの異なる巻尺のような細いリボンが巻かれています。
これらは鞭毛の基部にガレット(gullet)と呼ばれ集合していて、そのほかに細胞周囲にも点々とあるようです。

トリコシストリボン(trichocyst ribbons)とよばれたりするのですが、
明らかにアルベオラータさんたちのトリコシストは異なる形状をしていますので、
やはりイジェクトソームとよんだ方がいいのでしょう。
クリプトモナスejectisomes1.png
典型的なものは上図のように、大きなリボンの内側に、小さなリボンが隠れています。
(二つのリボンはつながっているようです)

その構造もすばらしいのですが、伸縮の仕方も巻尺そのもので、
巻いてあるものが、びよーーんと伸びるのですね。
(らせん状に伸びる図をよく見かけますが、
単離した物を見ると平たくなってますので多分螺旋状にはならないのでしょう)

近寄ると怪我しちゃいますよね。

European Journal of Cell Biology 42, 152- 160 (1986)にちょこっとだけリボンの電顕像が、
Protoplasma. 2013 Dec;250(6):1351-61.に違う種類ですが詳細像がありました。

いやー、本当に生物って不思議がいっぱいです。

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