細胞の動きは、鞭毛、繊毛、仮足(アメーバー)とは限らないのですね。 [生命の誕生+進化]
藍藻の動きについて調べていましたら、おしろいことがわかりましたのでご紹介です。
単細胞生物の動きには、鞭毛、繊毛、仮足(アメーバーさん)があることはお話しましたが、
それらとは異なるものもたくさん存在するというお話です。
またまた、dumboのメモということですが・・・
はじめに、Myxococcus xanthus(土壌粘液細菌、知名度の高い粘菌とは別です=こちらはアメーバさん)さんでの報告です。
Annu Rev Genet. 2011; 45: 21–39.からで、
こちらは、大きく2つに分けて、
S運動性(S-motility)・粘液分泌性(The Slime Secretion Model)
A運動性(A-motility)・点接着性(The Focal Adhesion Model)or ヘリカルロータ性(The Helical Rotor Model)
というものが存在するらしいです。
図示するとこんな感じで、粘液を分泌することにより(押す)前進するものと、
繊維を引っ張ることにより(引く)前進するものです。
粘液を分泌するのは、付着部位に痕が残ることから推測されていますが、
実際のところ、分泌機構がどうなっているか?といった報告はなさそうです。
引っ張ることでは、生えている繊維を引っ張っているという報告のほかに、
さらに(最近になって?)2つほど説があり、
細胞内のらせん状構造体( MreB, actin-like structural homolog)上で、
移動するタンパク質が動力源(実際にはその奥の構造体・複合体)を担っているようです。
そのタンパクが膜を貫通していると、点接着、
貫通していないと、ヘリカルローターとそれぞれ称させるようです。
(ヘリカルでは、膜を変形させ隆起を作るのだそうです)
お次は、マイコプラズマの滑走運動です。
Mycoplasmaとは、細菌の一種というより、
細菌より小さく、細胞壁すらないすごく原始的?な生物(でも細菌?)です。
風邪などが治りにくいときに、決まってこのかたのお世話になりますので、
ちょっとやっかいものあつかいされますね。
こちらは、そのものずばりな動画がありました。
http://www.sci.osaka-cu.ac.jp/~miyata/
からです。
こんなに小さな生物に分子レベルの足がはえているのです。
いやぁすごいですね、生きものって。
何でもありの分子マシーンというところでしょうか?
最後で申し訳ありませんが、本題の藍藻の動きですね。
Current Biology 1998, 8:1161–1168.からになります。
ユレモさんの仲間では、体に斜めの繊毛列(Helical oscillin fibrils)があり、
体の端から、粘液(Secreted slime)を分泌し繊毛列にそって流れて・・・
という具合にすべり運動をするということのようです。
(図では前進、後進一つづつの分泌腺ですが実際には沢山なのはいうまでもありませんね。)
追加)また斜めの繊毛列(Helical oscillin fibrils)は表面が波打つことでも滑走しているそうです。
追加)MICROBIOLOGYTODAYVOL 28/AUG 01 131-133 が詳しいです。
これら上記の動きはまとめて、滑走運動(Gliding motility)とよばれ、
当然のごとく、何かつかまる物がないと動けないということはありますが、
すばらしい運動機能を考えた?ものです。
ほんと、生き物ってすごいですね。
単細胞生物の動きには、鞭毛、繊毛、仮足(アメーバーさん)があることはお話しましたが、
それらとは異なるものもたくさん存在するというお話です。
またまた、dumboのメモということですが・・・
はじめに、Myxococcus xanthus(土壌粘液細菌、知名度の高い粘菌とは別です=こちらはアメーバさん)さんでの報告です。
Annu Rev Genet. 2011; 45: 21–39.からで、
こちらは、大きく2つに分けて、
S運動性(S-motility)・粘液分泌性(The Slime Secretion Model)
A運動性(A-motility)・点接着性(The Focal Adhesion Model)or ヘリカルロータ性(The Helical Rotor Model)
というものが存在するらしいです。
図示するとこんな感じで、粘液を分泌することにより(押す)前進するものと、
繊維を引っ張ることにより(引く)前進するものです。
粘液を分泌するのは、付着部位に痕が残ることから推測されていますが、
実際のところ、分泌機構がどうなっているか?といった報告はなさそうです。
引っ張ることでは、生えている繊維を引っ張っているという報告のほかに、
さらに(最近になって?)2つほど説があり、
細胞内のらせん状構造体( MreB, actin-like structural homolog)上で、
移動するタンパク質が動力源(実際にはその奥の構造体・複合体)を担っているようです。
そのタンパクが膜を貫通していると、点接着、
貫通していないと、ヘリカルローターとそれぞれ称させるようです。
(ヘリカルでは、膜を変形させ隆起を作るのだそうです)
お次は、マイコプラズマの滑走運動です。
Mycoplasmaとは、細菌の一種というより、
細菌より小さく、細胞壁すらないすごく原始的?な生物(でも細菌?)です。
風邪などが治りにくいときに、決まってこのかたのお世話になりますので、
ちょっとやっかいものあつかいされますね。
こちらは、そのものずばりな動画がありました。
http://www.sci.osaka-cu.ac.jp/~miyata/
からです。
こんなに小さな生物に分子レベルの足がはえているのです。
いやぁすごいですね、生きものって。
何でもありの分子マシーンというところでしょうか?
最後で申し訳ありませんが、本題の藍藻の動きですね。
Current Biology 1998, 8:1161–1168.からになります。
ユレモさんの仲間では、体に斜めの繊毛列(Helical oscillin fibrils)があり、
体の端から、粘液(Secreted slime)を分泌し繊毛列にそって流れて・・・
という具合にすべり運動をするということのようです。
(図では前進、後進一つづつの分泌腺ですが実際には沢山なのはいうまでもありませんね。)
追加)また斜めの繊毛列(Helical oscillin fibrils)は表面が波打つことでも滑走しているそうです。
追加)MICROBIOLOGYTODAYVOL 28/AUG 01 131-133 が詳しいです。
これら上記の動きはまとめて、滑走運動(Gliding motility)とよばれ、
当然のごとく、何かつかまる物がないと動けないということはありますが、
すばらしい運動機能を考えた?ものです。
ほんと、生き物ってすごいですね。
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