花は葉っぱから [植物]
つつじが続きます。
散歩をしていると、
な感じのツツジがありました。
注目部分を円で拡大しています。
変わった形のおしべですね。
これは、花弁化という現象で、遺伝子異常ということのようです。
よく見ると、
もっと変わった形のものが・・・
この花は、上下二本のオシベがピンク色の花びらみたいになっています。
このツツジは、枝?株?全体がこんな感じで、
周囲の花もよく似た変異を起こしていました。
こういうものがあったりすると、何かの影響では?
と考えが進みますが、どうなのでしょう?
最近になって増加しているのでしょうか?でも結構前から見られるらしいので、
よくおこる現象のようです。
さて、なぜオシベが花びらに?
そのカギは、MADS-box 遺伝子というものにあるそうです。
植物の遺伝子はシロイヌナズナでよく調べられていて、
NATURE VOL 409 25 JANUARY 2001 525-529が詳しいでしょうか?
例によって、dumbo的に図示することにしましょう。
こんな感じに、
A遺伝子が作用するとガクに、AとBが作用して花びらに、
BCが作用してオシベ、Cが作用してメシベにと変化するのです。
これは、それぞれの遺伝子の働きを止めると異常が生じることから調べられました。
すごいことにABCすべての遺伝子の発現を停止させると、葉っぱだけからなる花ができるのです。
花は葉っぱからできていたのですね。
しかも意外と単純な組み合わせだけによって。
(実際はもっと込み入っているのでしょうが、本筋は簡単だったということですね)
原因は?(はてな)なところですが、
上の写真のツツジは、MADS-boxC遺伝子が働かずに、A遺伝子が働くようになってしまったのでしょう。
報告によっては、AとCは抑制的と書いてあり、
A遺伝子の末端が延長して?(他のものがくっついて=交換可能?)Cになるようです。
(この場合、Cの一部が壊れて、Aになったということでしょう。AとCは表でも同時に発現しませんしね。)
ツツジではと探しますと、
島根大学生物資源科学部研究報告 第10号、64-65に報告がありました。
ところで、葉っぱから花はできるでしょうか?
そういうことを調べた方がおられまして、
結論から言うと、ABCの遺伝子?それからなるたんぱく?を注入しても花にはなりませんでした。
残念・・・ではなく更なるみなさんの研究の結果、
MADS-box 遺伝子の複合体(1つからではなく数種が結合して)が関係していることが判明しました。
それはSEP3という遺伝子らしく、MADS-box 遺伝子の1種らしいのでした。
こちらは、Eという名称です。
総論は、
蛋白質 核酸 酵素 Vol.46 No12(2001)が詳しいでしょうか?
いつもながらに、皆様方の素晴らしいお仕事ありがとうございます。
追加)The Plant Journal, (2011), 67, 971–979によると、
ファイトプラズマ(マイコプラズマより小さい植物病原細菌?
アジサイ葉化病:日植病報 62: 537-540 1996で有名ですね)の感染で、
ペチュニアの花弁化がおこることが報告されていました。
ちなみに、ファイロジェン(phyllogen)という遺伝子らしいです。
Plant J. 2014 May;78(4):541-54に追記?がありました。
さらに、J Exp Bot. 2017 May 17;68(11):2799-2811によると、
この、ファイロジェンはあらゆる植物のMADSドメイン転写因子に結合、分解するらしいので、
ひょっとすると、この細菌?によるものかもしれませんが、
未確認ですし、全体が葉化するみたいですからちがうのでしょう。
総説は日本語の、
Regulation of Plant Growth & Development Vol.49, No.2, 131-136, 2014がわかりやすいでしょう。
すべての植物を葉化できるかもしれないものがいるというのは、本当に生き物って不思議です。
散歩をしていると、
な感じのツツジがありました。
注目部分を円で拡大しています。
変わった形のおしべですね。
これは、花弁化という現象で、遺伝子異常ということのようです。
よく見ると、
もっと変わった形のものが・・・
この花は、上下二本のオシベがピンク色の花びらみたいになっています。
このツツジは、枝?株?全体がこんな感じで、
周囲の花もよく似た変異を起こしていました。
こういうものがあったりすると、何かの影響では?
と考えが進みますが、どうなのでしょう?
最近になって増加しているのでしょうか?でも結構前から見られるらしいので、
よくおこる現象のようです。
さて、なぜオシベが花びらに?
そのカギは、MADS-box 遺伝子というものにあるそうです。
植物の遺伝子はシロイヌナズナでよく調べられていて、
NATURE VOL 409 25 JANUARY 2001 525-529が詳しいでしょうか?
例によって、dumbo的に図示することにしましょう。
こんな感じに、
A遺伝子が作用するとガクに、AとBが作用して花びらに、
BCが作用してオシベ、Cが作用してメシベにと変化するのです。
これは、それぞれの遺伝子の働きを止めると異常が生じることから調べられました。
すごいことにABCすべての遺伝子の発現を停止させると、葉っぱだけからなる花ができるのです。
花は葉っぱからできていたのですね。
しかも意外と単純な組み合わせだけによって。
(実際はもっと込み入っているのでしょうが、本筋は簡単だったということですね)
原因は?(はてな)なところですが、
上の写真のツツジは、MADS-boxC遺伝子が働かずに、A遺伝子が働くようになってしまったのでしょう。
報告によっては、AとCは抑制的と書いてあり、
A遺伝子の末端が延長して?(他のものがくっついて=交換可能?)Cになるようです。
(この場合、Cの一部が壊れて、Aになったということでしょう。AとCは表でも同時に発現しませんしね。)
ツツジではと探しますと、
島根大学生物資源科学部研究報告 第10号、64-65に報告がありました。
ところで、葉っぱから花はできるでしょうか?
そういうことを調べた方がおられまして、
結論から言うと、ABCの遺伝子?それからなるたんぱく?を注入しても花にはなりませんでした。
残念・・・ではなく更なるみなさんの研究の結果、
MADS-box 遺伝子の複合体(1つからではなく数種が結合して)が関係していることが判明しました。
それはSEP3という遺伝子らしく、MADS-box 遺伝子の1種らしいのでした。
こちらは、Eという名称です。
総論は、
蛋白質 核酸 酵素 Vol.46 No12(2001)が詳しいでしょうか?
いつもながらに、皆様方の素晴らしいお仕事ありがとうございます。
追加)The Plant Journal, (2011), 67, 971–979によると、
ファイトプラズマ(マイコプラズマより小さい植物病原細菌?
アジサイ葉化病:日植病報 62: 537-540 1996で有名ですね)の感染で、
ペチュニアの花弁化がおこることが報告されていました。
ちなみに、ファイロジェン(phyllogen)という遺伝子らしいです。
Plant J. 2014 May;78(4):541-54に追記?がありました。
さらに、J Exp Bot. 2017 May 17;68(11):2799-2811によると、
この、ファイロジェンはあらゆる植物のMADSドメイン転写因子に結合、分解するらしいので、
ひょっとすると、この細菌?によるものかもしれませんが、
未確認ですし、全体が葉化するみたいですからちがうのでしょう。
総説は日本語の、
Regulation of Plant Growth & Development Vol.49, No.2, 131-136, 2014がわかりやすいでしょう。
すべての植物を葉化できるかもしれないものがいるというのは、本当に生き物って不思議です。
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