六打紐 [緑藻]
組みひもの機械ですね。
順番に駒が入り込む様は見ていて飽きませんね、今日はそんなお話です。
下は、セルロース合成複合体部分の模式図です。
セルロース合成酵素複合体は、1本のセルロースを合成する部位が、6本組み合わさり、
さらに、それぞれが六つ合わさって繊維束を形成します。
回転こそしませんので、交差はしていないようですが、素晴らしい構造です。
分子レベルの組みひも機械で、この大きさではヒトは真似すら出来ません。
なので、いまだに最高の紙は植物から作られるのですね。
ここまでされてしまうと、何らかの力が働いて(神?)いるとしか思えないというのは言い過ぎでしょうか?
Nature. 2013 January 10; 493(7431): 181–186.と、
Nat Rev Mol Cell Biol. 2005 Nov;6(11):850-61.からです。
妄想はさておいて、
上図は一般的な植物のセルロース合成についてですが、いろいろな生き物で異なっています。
で、系統樹と組み合わせると、下のようになります。
系統樹はアバウトですし、形状は代表的なもののみ図示しました。
結構いろいろな形状があるようです。
(原索動物はおそらくホヤであると思われます。→うーん動物でも細胞壁があるのですね。
いずれお話しするかもしれませんが、ホヤの細胞壁は他の生物から遺伝子を頂戴したものらしいです。)
数や形によって進化の過程がわかるわけではないところがまた不思議です。
ホヤの例もありますしね。
顕微鏡 Vol.34,No.2(1999),81-86.と、
顕微鏡 Vol.43,No.1(2008),35-39.からのお話でした。
では、この辺で。
すごいー。
分析してみると面白いと言うか、
不思議と言うか。
こういうのを知るとどんどんカガクの
深みにハマっちゃうのですね(*^m^)
by あとりえSAKANA (2015-05-28 08:50)
まさに神業ですね。生命の不思議です。興味深いです〜♪ (๑◔‿◔๑)
by desidesi (2015-05-28 09:15)
あとりえSAKANAさま、ナイス、コメントありがとうございます。
そうです、深みにどっぷりと・・・
でも、面白いですよね。
by dumbo (2015-05-28 19:03)
desidesiさま、ナイス、コメントありがとうございます。
いままさに、生物についての不思議が、
カンブリア紀さながらに解けつつありますね。
これらの知識が、いい方向に利用されるといいのですが。
by dumbo (2015-05-28 19:15)
美しい構造ですね。神がいるとしか思えないという気持ち、よくわかります。神様のおかげ、ということにすればどんなに楽だろうかと思いますが、それでは科学じゃないですからね。
by ligia (2015-05-31 22:57)
ligiaさま、ナイス、コメントありがとうございます。
おっしゃるとおりです。
昔は偶然とかで片付けられていたものが、実はそうなるべくしてなっているのだということが解き明かされると、目が覚める思いがします。
進化における淘汰すら、決まった道筋がある様に思えてなりません
by dumbo (2015-06-01 14:29)