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管楽器を作ろう、塩ビ管、トロンボーン のコメントのご返事 PVC Trombone [楽器]

トロンボーンの設計図とのことですので、dumboの覚えているかぎりで図示しました。

これは子供の夏休みの宿題で、設計図は書いていないようでした。
前の記事はこちらです。
子供の作った写真のものと作り方は若干違うと思いますが、
以前改良した時を思い出して、dumboの頭の中のものを図示しておきます。

トロンボーン設計図.jpg
こんな感じでいかがでしょうか?

english PVC Trombone
PVC_Trombone.jpg

パーツはそれほど多くはありませんが、工具として、
ノコギリ、ドリル(なければヤスリ?)、ヒートガン(無ければガスコンロ?)などです。

チーズ内のつなぎ目は図のようにパイプを貫通させると、
丈夫で、つばとかが溜まらないのでいいですね。

すり合わせはアジャスタブルリーマーが便利ですが、使っているうちにすべりが悪くなりますので、
ほどほどの遊びが必要です。
そのため、スライドの部分は内筒の先端ではなく、外筒の方で息が漏れないようにしています。
内筒の先端で息が漏れないようにすると、
固着したときに(特に外筒が曲がっている部分で)変形させずに抜くのは不可能と思われます。

(アジャスタブルリーマーは購入すると高価で、トロンボーンが買えたりするかもしれません・・?
と思いましたら、アマ・・さんで見ると意外とお安いのでびっくり・・・ですが、他に使い道が無さそうです。
バルブユニットを作るのでしたら必要となるのかも・・・)


お子さんでも出来ると思いますが、工具での怪我、パイプ曲げでのやけどには十分ご注意を。


管の間隔は曲げる時の曲げ具合によりますが、15cm位を目安としてでしょうか?

水道管は差し込んだだけでも意外とはまりますので、接着は必須ではありません。
もし止めたいのでしたら、水道管用(エスロ・)はいつまでも臭いが残りますので、
アクリサンデーのサンデーシート硬質塩ビ用がすぐ固定できますのでいいでしょう。

これらは有機溶剤で、吹いたとき中毒になるかもしれませんので、注意が必要なのは言うまでもありません。
十分時間がたてば大丈夫?かもしれませんが、口で吹きますので、使わない方が・・・いいのでしょうね。
有毒事象は、水道管で使える?エス・・no.70s、73、75でも、SDSに
kikenn .gifの記載がありますので、
どうなのでしょう???ご存知の方はコメント頂けると助かります。


ですが、調音の前に固定してしまうと、あららという事に・・・


SNS等で配信するときには、リンクしていただけると嬉しいです。
皆さんの製作を期待 & ご感想のコメント報告おまちします。
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ど・ちゃん シンコペーションなチャッパ? [楽器]

お久しぶりのdumboです。

ちゃんちゃんといえばちゃんこ鍋!ではなく、太鼓ではチャッパでしょうか?
二枚の小さなシンバルを手拍子のように鳴らす楽器です。

これが意外と目立つアクセントになっていて簡単なようで、結構・・・

まずは楽器からと、やはり自作です。
チャッパ01.JPG
これは以前子供用に作ったものです。

0.8mmでしょうか?の、真鍮の板を叩いて、たたいて、タタイテ・・・
不細工に凸凹ですが、打ち出しなので結構いい音色に感じていますがどうでしょうか。

さて、これで練習はさすがにうるさすぎまして

チャッパ02.JPG
いつものようにプラスチックの板を切って、熱して、穴開けて、
といった具合です。
はじめは焼きそこなったDVD-Rでと思ったのですが、穴の部分に何か貼る?入れる?なら、
板から作るのと同じかなという次第です。

演奏のほうはというと、ホント難しくて、こっちの板が、あっちの手に刺さって、流血・・・

からまるぅ~といったら、汗・・・

リズム感がみじんもなかったdumboでした。
ちゃん、チャン
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塩ビ管、ピストン、バルブシステム PVC Trumpet 水道管トランペット [楽器]

夏休みからすこし経って宿題が帰って来たようで、
「のせないの?」と子供がいうものですからこんな写真です。

ユーフォニアムs.JPG
なんと、子供の方が早く作ってしまったのでした! 汗。

音はというと、

高音が出にくいものの一応、バルブも機能して音程もとれるので、演奏可能です。
バルブのカチャカチャ音はご愛敬でしょうか?


それにしても、子供って凄いですね。

とほほ、


ということで、dumboも追試してみましょう。
(普通は親が作って、それを見て子供がなのでしょうが、はんたいだって子供の声が・・・)

同じものでは申し訳ありませんから、トランペットです。

P1190404_s.JPG
な感じですか?

肝心のバルブシステムはと言いますと、
P1190400_s.JPG
ほぼ塩ビです。

使ってわかったのですが、塩ビ管同士は擦れ合うと動きが鈍くなるのです。
内筒はPOM(ポリペンコ)などがいいかもしれません。

(実はVol.3としてもう作ってあったりしますが・・・笑)

さて、塩ビ管ですから前に改良したトロンボーンにも装着?出来て、
P1190407_s.JPG
ピストントロンボーンになったりします。

P1190408_s.JPG
バルブユニット部分のアップです。
トランペットより抜差菅が長いのがわかります?


ところで管楽器以外はないの?
というと、タムなんていうのもあったりします。
P1190418_s.JPG
とりあえず8インチメッシュが装着されています。
思ったより重量(写真の状態で1.6kg)があるので、このサイズで限界?かと。


これらで演奏会などすると面白いかもしれません。

残りは弦楽器でしょうかっ。
いずれは作ってみますか?


おっと、ここは学問カテゴリー???ですから、周波数特性も前と同様に測定しておきましょう。

トランペットです。
トランペットall.png
下から全開放、2番、1番、3番ピストン押しです。

ピークは1番ピストンを除いて良さそうですが、市販のトランペットの特性と比べるとハッキリとはしないのですね。
作りこみの問題なのでしょうか?


ついでに、トロンボーンの特性です。
トロンボーンall.png
こちらはさらにはっきりしません。

むずかしぃ~~~


一筋縄ではいかないものです。


2020/1.15追記)こちらにトロンボーンの製作図を追記しました。(写真のトロンボーンの原型です)
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4番ピストン コンペンセイティングシステム Compensating System [楽器]

トロンボーンはスライド管を伸び縮みさせていますのでピストンはありませんね。
一部にはバルブトロンボーンという変わりダネ?があってピストンがあることはご存知だと思います。

なかなかズバリ、解説してあるところがありませんでしたので、
いつものごとくdumboのメモ代わりにバルブ・ピストンのお話です。


思い出しがてら、
平均律数 周波数(Hz) トランペット(m) 差(cm) ユーフォ(m) B♭チューバ (m)
4B♭ 1.06 468.3 1.452 0 2.90 0 5.81 0
4A 1 442 1.538 8.6 3.08 17.27 6.15 34.54
4A♭ 0.94 417.2 1.630 17.8 3.26 35.57 6.52 71.13
4G 0.89 393.8 1.727 27.5 3.45 54.95 6.91 109.90
4G♭ 0.84 371.7 1.830 37.7 3.66 75.49 7.32 150.97
ファ 4F 0.79 350.8 1.938 48.6 3.88 97.25 7.75 194.49
4E 0.75 331.1 2.054 60.1 4.11 120.30 8.21 240.59
4E♭ 0.71 312.5 2.176 72.4 4.35 144.72 8.70 289.44
4D 0.67 295.0 2.305 85.3 4.61 170.59 9.22 341.19
4D♭ 0.63 278.4 2.442 99.0 4.88 198.01 9.77 396.02
4C 0.59 262.8 2.587 113.5 5.17 227.05 10.35 454.10
3B 0.56 248.1 2.741 128.9 5.48 257.82 10.96 515.64
3B♭ 0.53 234.1 2.904 145.2 5.81 290.42 11.62 580.85
3A 0.50 221.0 3.077 162.5 6.15 324.96 12.31 649.92

音階と管の長さの関係表を再作成です。
表では同じ周波数の所に書いてありますが、
ユーフォはトランペットの1オクターブ下(周波数で半分)、チューバはさらにその下ですね。
また、とは上下逆になってますのでご注意を。


ピストンと長さの関係も、
ピストン 音の差 トランペット ユーフォ B♭チューバ
2番 半音 8.6cm 17.3cm 34.5cm
1番 1音 17.8cm 35.6cm 71.1cm
3番 1音半 27.5cm 55.0cm 109.9cm
4番 2音半 48.6cm 97.2cm 194.5cm
誤差 誤差 誤差
1+2 1音半 26.4cm 1.1cm 52.8cm 2.1cm 105.7cm 4.2cm
2+3 2音 36.1cm 1.6cm 72.2cm 3.3cm 144.4cm 6.5cm
1+3 2音半 45.3cm 3.4cm 90.5cm 6.7cm 181.0cm 13.5cm

作表しましょう。
あくまで、音速340m/秒でラが442Hzとしてですが。


お気づきの方もおられると思いますが。
(管楽器を演奏される方は当然ご存知で何をいまさらで、すみません)

1番と3番ピストンの同時押しで、2音半下がるのですが、
さすがに誤差が・・・
ここは普通、トリガー(抜差管)で調整するのですね。
トランペットでは、シ(ド#)、ド(レ)の、1+2+3、1+3といった運指部分です。

ですが、前と後ろのトリガーがどちらにしても、小指・親指がっ、痛ったって事になるので、
イッパつでということでしょうか?

4番ピストンというものが作られたのでしょう???


さて、

ピストンが増え音域が拡張出来るようになってさらにお得となった4番ピストンですが、
今度は4番+x+x・・と押すとさらに音がずれるという事態になります。
さてどうしましょう?

トリガーで調節?

うーん~~~と、考えた楽器職人さんは「コンペシステム」というものをあみ出しました。
(楽器史にはうといので前後関係は想像で、間違っているかもですが○×△)

普通の?3本ピストンを再描画しました。
トランペット.png
ふき口から1番~3番です。

でっ、
コンペンセイティングシステムは、
トランペット_konn.png
こんな感じでしょうか?

上がコンペ無しの4番押しを図示しています。
下がコンペ有りで、青い部分の補正管にエアーが流れ、不足分を延長するのです。
(実際の迂回路はピストン外ですね)

押し下げたピストンにもう一度エアーを通すのです、
少しの違いですが制作する側はたいへんなご苦労があることでしょう。

塩ビ管で作ろうと思いましたが、ちょっと無理かなぁ・・・笑
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塩ビ管、トロンボーン再び。 PVC Trombone [楽器]

子供の自由研究の話題です。

みなさんどうでしょうか?苦労?されてます?・・・


今年の子供の工作は真似?されるのが・・・と申すものですから、
その掲載は見送りまして
(何を作っているかは秘密ということですかね)。

dumboは、以前子供が作りましたトロンボーンを改良してみました。

P1190075_s.JPG
全体像ですね。

改良部分です。
P1190076_s.JPG

だいぶ音程をとるのがやさしくなったと言っているので改良のかいはあったのでしょうか???
見た目も格好いいでしょう、笑


さて、オリジナルかと思っておりましたら、
みなさん色々考えておられるようで、
こんなサイトを見つけました。(りんくOKとのことです)
  (みなさん参考になさって下さい。
     楽器制作の基本が学べると考えますので、
       いろいろ試行錯誤ということですね。)


うーん、やはり音程部分はアサガオと管の太さが重要なのでしょうか?
動画を拝見しますと、結構苦労されているようです。


2020/1.15追記)こちらに製作図を追記しました。
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イヤササーハイヤー パーランクー [楽器]

エイサーという踊りをご存知でしょうか?
その踊りにかかせないものにパーランクーという太鼓?があります。
あまり詳しくは無いのですが、「抜浪鼓」という中国からのものらしく、デンデン太鼓?ということのようです。

練習するのに、やはりサイレント(消音)のものがあった方がよさそうなのですが見当たりません???
なので自作ということに・・・

以前電子ドラム作りをご紹介しましたが、
一応dumboのメモも兼ねて作り方を記しておきましょう。

さて、直径は20cmくらいですから8インチのメッシュヘッドを利用することを考えて木取りします。

大きな板から作るとコスト高ですから、
パーランクー00.JPG
ちまちまと、木を切って、
(種類がまちまちなのは手持ちの都合です・・・)

パーランクー01.JPG
180°(半円)に結合します。

最近は、慣れてしまったので特別な道具は必要としないのですが、
パーランクー.JPG
こんなものがあると便利でしょうか?

さて、180°づつ結合すると、
パーランクー03.JPG
当然?隙間が出来ます。

そこで、
パーランクー04.JPG
境目を鋸引きして合せます。

パーランクー06.JPG
あまりに隙間が大きいときは、
重ねて切ってしまいます。

パーランクー05.JPG
めでたく六角形の完成です。

あとは、円形に糸のこで切ると・・・
写真撮り忘れまして・・・汗・・・

パーランクー07.JPG
ニスを塗って完成です。
金具はアルバム用のネジでしょうか?なぜかストックがありました。

パーランクー08.JPG
メッシュを張ったところです。


六角形のままでカッコいいんじゃんって、天の?周りの声が。
パーランクー09.JPG
色を普通の赤にして、星のパーランクーになりました。
普通よりおもいので踊りはたいへんかなぁ?

ばちはφ15mmの棒を30cm位に切って先端を削ると出来上がりです。


シーサーに怒られてしまいそうです。ねっ、

(形に由来とかあって丸くないといけないかもしれません。
もし、そうでしたら申し訳ありません)
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太鼓 MIDIで練習? [楽器]

            
1倍速
MIDI in: MIDI out:
don 153: don 153::nn
ka 153: ka 153::nn


MIDIに接続した機器(打楽器ですね)からトリガーを入力して、
太鼓?のタイミングを練習するソフトを作ってみました。

カンマ区切りのCSV形式(=テキスト)でオリジナルの曲を入力できますので、そんな使い方も出来るでしょうか?
フォーマットは、
初め2行は無視、
3行目:列数、行数  =全部で列×行×左右のデータです。
4行目:右、左・・・ =行数×左右分のデータです。
5行目:・・・
 (0以上で=”ド(ドン?)”:膜、0以下=”カ”:縁、の設定です)

出力はスルーするようにしてあります。
利用可能なMIDI機器の表示は可能ですが、
いまのところ残念ですがブラウザが選んだ?MIDI機器を変更できません。


追加)一応C++でも作ったのですが、
スクリーンショットだけのご紹介です。

太鼓は楽譜の種類?書き方が色々で、他の方が使えるか不明ですし、
Javaの方がおもしろそうでしたので・・・
無題.jpg
たいしたプログラムではありませんが、JavaScriptの方を公開しました。

何かのお役に立てればよいのですがねっ?
改造したりして楽しんでください。(その場合リンクしていただけると嬉しいですね。)
タグ:太鼓 練習

確認です。 トランペット周波数特性? [楽器]

計算上ではなんとなくわかりましたが、「実際はどうなのか調べてみませんと・・・」ということで、
今日はトランペットです。

B♭で吹くと、
7cマウスピース_トランペット_実際_s.png
こんな感じです。
赤の線が周波数のグラフになります。下の緑の線は無視してください。


特性を測るのに、WaveSpectraというソフトを使いました。
(自作するまでもなくフリーソフトですのでねっ。いいお仕事ありがとうございます。)


測定方法は簡単で、
P1260575_s.jpg
な感じに、マイクとスピーカー(イヤホンですが)の間に測定物を接続するだけです。


結果は、
マウスピース7C+トランペットall_01.png
上から、
ピストン全部解放、第2ピストン押し、第1ピストン押し、第3ピストン押しです。

前回の表と見比べて頂くと解ると思いますが、綺麗に倍音が測定できていますね。

面白いのは、基音に見えるもの(いちばん上左で、236.9Hz)とその倍音(484.5Hz)の間に、ある355.3Hzですね。
118.4Hzに本当の基音?が隠れているのでしょうか?

上のトランペットは実測140cmでしたので、
基本振動の周波数(Hz)=音速(340m/s)/(2×長さ(1.4m))、=121.4Hz です。
ほぼ計算どおりで、約120Hzが本来の基音(ペダルトーン:pedal tone)で正しそうです。
測定では隠れて見えなくなってしまうのですね。
(楽器としては236.9Hzが基音となるのでしょう?が、共鳴管としてはさらにその1/2の周波数なのですね。ややこしい・・・)


ついでに、管の太さでどれくらい変わるか確認しました。

長さほぼ1mの塩ビ管で、
塩ビ管all.png
上から、13、16、20の呼び径です。


計算上では、基本振動の周波数(Hz)=音速(340m/s)/(2×長さ(1m))、から、170Hz です。
約9Hzのずれがありますね。

また、これからすると、このぐらいの太さの違いは共振周波数に影響がないようですが・・・
良く見ると、太いほうの周波数が高いような感じがしますね(倍音の伸びが大きいですね)。
開口数補正の常識(半径×0.61)からすると???の結果です。

さらにグラフの尖り具合が太いほうが鋭いですね。周波数の弁別?が良いということでしょうか。
音からすると、くもりが減るということなのでしょうね。


この辺は、さらに面白い事が隠れているようなのですが時間がありましたらということですね。

ヒントは、こちらがくわしそうです。


追加)J Acoust Soc Am. 2011 Jan;129(1):404-14.に、
究極のトランペットが出来ましたとの報告がありました。
本文を読んでいませんので詳しくは不明ですが、音のずれを極限まで減らしたトランペットのようです。
実物を見てみたいものです。(どんな形なのでしょう???)

補足データです。 Trumpet Fingering Chart & Scales [楽器]

トランペットが、押さえるピストン3本でどうやって全音階が出せるのか計算してみました。

ピストン全部解放で、基音が234.1(117.1)Hzとなりますが、実際になっている音は、倍音の468.3Hz=B♭ですね。
ややこしいですが、トランペットのドはB♭となるのですね。
(移調楽器ということですが周波数比が合っていれば音階は取れるのです。
カラオケで音を上げ下げすると解りますよね?)


第二ピストン押しで、半音下がり、第一ピストン押しで、1音下がり、第三ピストン押しで、1.5音下がります。
第二、三の2つ押しで、2音下がり、第一、三の2つ押しで、2,5音下がり、全部押しで3音下がり、
合計7種の音となりますね。


順に(楽譜に書くと下に向かって)、ド、シ、♯ラ、ラ、♯ソ、ソ、♯ファということです。


12種に足りませんね・・・

それ以外の音はどうなっているかですが、開管の共鳴は整数倍となりますから(高校物理?)、
それぞれ7種の音の倍音、3倍音、4倍音を使用できるということのようです。


表にしますと。
Hz 倍数 音階 運指表 ○開 ●閉 基音 1,2,3,4
倍音
半音 1音 1.5音 半+1.5 1+1.5 半+1+1.5
1.2.3 1.2.3 1.2.3 替指 185.8
197 0.75 196.9
209 0.79 208.6
221 0.84 221.0
234 0.89 234.1
248 0.94
C 一度 263 1.00
Db 短二度 278 1.06
D 長二度 295 1.12
Eb 短三度 313 1.19 ファ
E 長三度 331 1.26 ●●● 165.6
(82.8)
331.1
ファ F 完全四度 351 1.33 ●○● 175.4
(87.7)
350.8
Gb 三全音 372 1.41 ○●● 185.8
(92.9)
371.7
G 完全五度 394 1.50 ○○● ●●○ 196.9
(98.5)
393.8
Ab 短六度 417 1.59 ●○○ 208.6
(104.3)
417.2
A 長六度 442 1.68 ○●○ 221
(110.5)
442.0
Bb 短七度 468 1.78 ○○○ 234.1
(117.1)
468.3
B 長七度 496 1.89 ●●● 496.7
C 八度 526 2.00 ●○● 526.2
557 2.12 ○●● 557.5
590 2.24 ○○● ●●○ 590.7
625 2.38 ファ ●○○ 625.8
662 2.52 ○●○ 663.0 662.3
702 2.67 ○○○ ●○● 702.4 701.6
743 2.83 ○●● 743.4
788 3.00 ○○● ●●○ 787.6
834 3.17 ●○○ 834.4
884 3.36 ○●○ 884.0
937 3.56 ○○○ 936.6
992 3.78

倍音でダブっているところに、替指(「替え指」)が存在するわけです。
(第3のみと、第1第2二つ押しは、ともに1.5音下がるわけなので単純計算です)

管楽器は、基音の倍の部分をうまく使用して、音階を作り出しているというお話でした。



実際に倍音をどうやって吹くのか確認したところ、

マウスピースのみの吹き方である、トォー、トゥー、ティー(ド、ソ、高いド、Dah – Dooh – Deeh)に秘密がありそうなので調べてみました。
トランペット トォー、トゥー、ティー.png
上から、トォー、トゥー、ティーの周波数成分のグラフです。
一番低い音(グラフの左側)が基音です。

それぞれ、
上の表の、トォーは468.3Hzの基音である、234.1Hzに、
トゥーは702.4Hzの基音である、351.2Hzに、
ティーは936.6Hzの基音である、468.3Hzにだいたい一致していますね。

これを踏まえて、作表すると。
Hz 倍数 音階 運指表 ○開 ●閉 吹き方
1.2.3 1.2.3 1.2.3 替指
331 1.26 ●●● トォー
351 1.33 ●○● トォー
372 1.41 ○●● トォー
394 1.50 ○○● ●●○ トォー
417 1.59 ●○○ トォー
442 1.68 ○●○ トォー
468 1.78 ○○○ トォー
496 1.89 ●●● トゥー
526 2.00 ●○● トゥー
557 2.12 ○●● トゥー
590 2.24 ○○● ●●○ トゥー
625 2.38 ファ ●○○ トゥー
662 2.52 ○●○ トゥー
702 2.67 ○○○ ●○● トゥー(ティー)
743 2.83 ○●● ティー
788 3.00 ○○● ●●○ ティー
834 3.17 ●○○ ティー
884 3.36 ○●○ ティー
937 3.56 ○○○ ティー

こんな感じに演奏しているのでしょう?

楽器の演奏が出来る人には今更って感じ?なのでしょうが、
みんな無意識にやっているのです、うーんいつもながらに凄いですね。

管楽器を作ろう、塩ビ管、トロンボーン [楽器]

打楽器を作りましたので、今回からは管楽器ということです。
笛は管に穴をあけるだけで簡単に出来そうですから(篠笛でしたら数本作ってみましたが・・・)、
どうせなら、トロンボーンとか、トランペットにしましょう。


初めは理論的なところからです。
管楽器の共振周波数での長さは音速によって左右されますから、表にすると下の様な感じになりますね。

これは、A(ラの音)が442Hzで、音速が340m/sのときのものです。
メジャー
コード
十二
平均律数
周波数(Hz) 1/2周波数 1/4周波数 長さ m 2倍 4倍 差 cm 差(2倍) 差(4倍)
ファ F 完全四度 0.794 351 175 87.7 0.969 1.938 3.877
G♭ 三全音 0.841 372 186 92.9 0.915 1.830 3.659
G 完全五度 0.891 394 197 98.4 0.863 1.727 3.454 13.7 27.5 55.0
A♭ 短六度 0.944 417 209 104.3 0.815 1.630 3.260 8.9 17.8 35.6
A 長六度 1.000 442 221 110.5 0.769 1.538 3.077 4.3 8.6 17.3
B♭ 短七度 1.059 468 234 117.1 0.726 1.452 2.904 0.0 0.0 0.0
B 長七度 1.122 496 248 124.0 0.685 1.371 2.741
C 八度 1.189 526 263 131.4 0.647 1.294 2.587
D♭ 1.260 557 278 139.2 0.611 1.221 2.442
D 1.335 590 295 147.5 0.576 1.153 2.305

これからすると、
B♭管トランペットは1.452m
B♭管トロンボーン、ユーフォニアムは2.904mとなるのでしょうね。
72.6cmとすると、B♭のピッコロさんということでしょう?

B♭管チューバはユーフォのさらに倍の5.808mですか!。C管チューバは5.174mねっ?


上の表を、図示すると、
共振周波数.png
となるでしょうか?

しかし実際に、トランペットの長さを測ってみると137cm位で計算より短いのです。
どうしてか?っと、色々調べると、

実測値で管長が短いのは上の図のようにまさにラッパのように音の出る部分が広がっているためで、
開口端補正というそうです。

スピーカーは奥行きが無く開口していて、直径方向に振動しますから当然と言えばとうぜんなのでしょう。
(口径が大きいと低い周波数の音が出るということ)


さて、音程の調節はバルブによって行います。
トランペット.png
通常3つのバルブによって管長を変化させるのですね。

これは、十二平均律の計算から(2^n/12)求めた長さの差から求まります。
(この場合開口補正は関係なさそうですね。)

それぞれのバルブについては(吹き口=手前から第一、第二、第三らしいです)、
第一バルブは1音下がるので、トランペットが17.8cm、ユーフォニアムが35.6cmの延長。
第二バルブは半音下がるので、8.6cm、17.3cmの延長。
第三バルブは1音半下がるので、27.5 cm、55cmの延長。
ということのようです。
延長部分のクダは、抜差菅?というのですね。


トロンボーンは管のスライドによって音程を変化させるのでさらに融通が効いているっということでしょうか?

でっ、
ちなみにすでに完成してまして・・・

作ってみたのがこちらです。
といっても子供の夏休みの宿題で、私は管を曲げるのを手伝った位でほとんど子供の手作りです。
塩ビ管トロンボーン.jpg
100%塩ビ管(水道管?)で、これでも演奏できるのですね。

マウスピースまで塩ビでこれどう?って吹かせてみたら音が出たのでそのまま使用しています。

ちなみに、
塩ビ管トロンボーン01.jpg
な感じにちゃんとスライドまでするのでした。

子供って凄いですよね。

追加 2018/8/22)こちらに似たような感じのものを作っている方がおられました。
 みなさん色々考えておられるのですね。リンク自由とのことで、ご参考までにでした。



dumboは、バルブ機構でも作ってみましょうかねっ?
いつになるのでしょう???


追加)開口端補正はどれくらいになるかですが、
九州大学大学院総合理工学研究科報告 第14巻第3号337-343頁平成4年12月に計算方法がのっていました。

le/a = 開口端補正量(開口端から仮想開口端までの距離)/ 円管の半径

グラフよりka=0のときle/a=0.6、ka=0.5のときle/a=0.55、ka=1のときle/a=0.5位

ka = π×D(直径)/λ(波長)

 例:442Hz=波長0.726m で、開管の直径127mm とすると、ka≒0.54でle/a=0.5となり。

0.5=開口端補正量/半径 ∴開口端補正量=0.5×0.064=0.032m

なので、開口部が0.127mのときは、3.2cm位ということのようです。
1.37+0.032=1.402 ≒ 1.452
とまあ、そんな感じなのでしょうか???

(半径×0.61というのが1947年のHarold Levine and Julian Schwingerさんの報告として有名ですが、
なかなか実際とは合わないようですね)

2020/1.15追記)こちらに製作図を追記しました。