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The Gerbil 鼻デカ?ジャービル [ペット]

虫の眼レンズと魚眼の違いはどうなのかと気になりだしたら・・・のdumboです。


魚眼レンズ+動物といえば、、鼻デカ?はなでか?で有名な森田米雄さんでしょうか。
白バックで魚眼レンズどアップ撮影。
素晴らしい動物写真です。


まねごとということで、普通の魚眼でスナネズミさんを撮ると、
ジャービル001.jpg
動いてしまって、同じ写真はとても無理。

ジャービル002.jpg
なんとなく撮れましたのがこんな感じです。
レンズが大きすぎて寄れません。


動画は、

movは

虫の眼レンズの時との違いが出ましたでしょうか???

腕の差は置いておいて頂いて・・・汗、寄りの差だけでしょうか?
とにかくライトがっ、もっと! 必要です!!!
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ネズミさんも好きみたいです [ペット]

虫の目レンズですが、栗林さんもおっしゃっていましたが、
昆虫を驚かさずに撮影できるらしいです。


他の動物はどうかと、ハムとハムクロ(ハムスターではなくジャービルです)を撮ってみました。


近づけていくと、食べ物と勘違いでしょうか、
かじり?に寄ってきます。

movファイルは

逃げるどころではありませんね。
ネズミさんも気にならないようです?・・・気にいったようです。


画質はと、1枚を切りだすと、
sunanezumi.jpg
やっぱり室内では厳しいでしょうか。

もっと高感度なカメラが必要そうですね。
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もうぅ~起こさないで~ょ Mongolian gerbil [ペット]

ジャービルさんの動画のご紹介です。


寝ぼけて、ここどこ?って、
こんな感じに、

昼間は2人でゴロゴロ?すやすやと・・・
ジャービル03.JPG
水飲みの下にはヒーターがあるので、そこが一番の寝床?になってるのでした。
(場所によって温度が変わるようになっています。その日の居心地で場所が違って面白いですね)
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新人さんです。 Mongolian gerbil [ペット]

長らくお友達だった、ジャービルさんでしたが、時を同じくして亡くなりました。
やはり、兄弟なのでしょうね。

寿命というのも変な話かもしれません。
4年間でしょうか?みんなに可愛い顔を見せていてくれたので、残念です。


たまに?しか相手をしませんでしたが、
子供にとってはだいじな家族のようなもので新しいお友達を探す機会となりました。


同じネズミさんで、ジャービルをと探していたところ、2匹そろっていこっちを見ていたのですね。
ひとりは黒で、もうひとりは茶色をしています。
この子たちしかないだろうと、家族の仲間入りです。

ケージは前と同じですが、かなり前から水飲みは2つに増えています。
たまにゴミを詰めてくれて断水するため、2本用意するのが無難です。
ジャービル01.JPG
2匹は兄弟かどうかはわからないとのことでしたが、同じケージに入っていたので同居出来ます。
好都合です。
やはり二匹でいると可愛いですよね。

お食事中です。
ジャービル02.JPG
前の子同様に、家をかじって削って原型が・・・

二人とも女の子だからでしょうか?小柄です。
ジャービル(Mongolian gerbil スナネズミ)ですが、
子供がなづけて、ハムと、ハムクロという名前だそうです。

新しいお仲間のご紹介でした。
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ペットの薬って安全?2 [ペット]

久しぶりにお薬の話でも。
dumboのメモでもありますからご興味の無い方はお休みしていてください。


暑い日が続きますね、
こんな日が長くなると、ノミ、ダニ・・・が気になってきますね。
今日はそんなお話です。


ノミダニは昆虫?もとい、節足動物ですから、やっつける?ためには殺虫剤を使うということになります。

最近は、沢山でてきていますね。
昔は首輪がメイン?だったのですが、
背中にたらすお薬とか、飲み薬とか、シャンプーとか色々です。


作用から分類すると、
①神経と筋肉を標的とするグループ
②成長と発育を標的とするグループ
③呼吸を標的とするグループ
④中腸を標的とするグループ
⑤作用点不明または多標的性阻害剤のグループ
などに分けられます。
これは、殺虫剤の作用機構分類(IRAC による)農薬工業会:JCPA (2014.10.20)が参考になるでしょう。


さて、殺虫剤は虫?に対するものですから、虫を殺傷する(弱らす)機能があるのは言うまでもありません。
しかし、それ以外の生物に有害では困りますから何らかの安全性?が保障されなければなりません。

まず死んでは困りますので、LD50(50%Lethal Dose )というものを算定します。
これは半数致死量というもので、その量を摂取すると半数が死に至るという数字(量)です。
この数字の量では50%の人、あるいは動物・・・が死に至りますので危険な数値というところです。
そこで、無有害作用量(No observable adverse effect level、NOAEL)というものもあります。
こちらは読んで字のごとくそれだけ摂取しても有害作用がない数字(量)ということですね。
無影響量(No observable effect level、NOEL)というのもあるのですがこれは有害無害にかかわらずなんら作用がない量という事です。

これから考えると殺虫剤では、
人やペットに対しては、無影響量、無有害作用量が「大丈夫な量=安全」としていいかと思われますがいかがでしょう?
(人やペットに対しての薬ではないので有益な作用は必要ありませんから、無影響が本当でしょうが)



神経と筋肉を標的とするグループ、をメインにお話しましょうか?
ほとんどの薬の有効成分がこちらですね。

蚊取り線香で有名なピレスロイド系成分がこの中に含まれます。
除虫菊を使った線香ですから、一番古いハーブというのでしょうか?
具体名称はピレトリン(ピレトラム?)で、化学的にはナトリウムチャネルに作用します。
多くの虫に有効で、ハエ成虫,蚊成虫,ゴキブリ,ノミ,トコジラミ(ナンキンムシ),イエダニ及びマダニなどです。
除虫菊エキス(総ピレトリン)10gが1000g中に入ったもの、max5gを1平方メートルに密閉すると上記の虫が殺傷可能とのことです。
急性経口毒性値ですが、ラット♂764mg/kg、♀519mg/kg(農薬工業会)です。
0.5g/kgとすると、60kgの人に換算して、0.5×60=30gで、単純計算で、30/5=6平方メートルの空気?を吸入すると死んでしまうかもしれません。
この濃度は燻蒸剤として使用する場合なので、通常のスプレーや、蚊取り線香程度ではこの濃度には達しないとおもいますが・・・

人でのデータを探したのですが、・・・類似の、ペルメトリンでのものがありました。
LDLo 2270 mg/kg (ヒト、男、経口)、(東京都生活文化局)で、LDLo=最小致死量です。
さすがに実験していないでしょうから、推定値?ですかね。
アー○●ッドには、10g含まれていますから、体重5kgの動物が丸ごと食べると死に至るかもしれません。

ちなみに、蚊については、
ピレトリン 0.223~1.0µg/fly、LD50です。(クラシエ製薬株式会社、スミスリンローションCTD)
ダニで、
ペルメトリン 0.045~1.9μg/c㎡、LD50(同上、ドライフィルム法)

でNOEL、NOAELはどうかと言いますと、
こちらはADI(Acceptable Daily Intake:一日摂取許容量)の方をよく目にしますので、
ADIから、NOAEL=ADI×100、の式で求めましょうか。(100は安全係数ですね)

ピレトリン ADI :0-0.04 mg/kg-体重(FAO/WHO,JMPR 1999)
ペルメトリン  ADI:0-0.05 mg/kg-体重 (FAO/WHO,JMPR 1999)
から、それぞれ
ピレトリン NOAEL?=0-4.0 mg/kg
ペルメトリン  NOAEL?=0-5.0 mg/kg
ですね。
意外と少ない量ですね。

ちなみに蚊取線香のピレトリン量は、60mg位で、(日本農芸化学会誌 Vol.18 (1942) No.4 P402-
404)す。
さらに余談ですが、6時間位で燃え尽きる様です・・・

うーん、NOAELの最低が0mg!とは、摂取してはいけないということでしょうか???
どうしてこう言うことが起こるのでしょう?
本来天然成分である、除虫菊でもです。


それは、神経と筋肉を標的としている、ということに鍵がありそうですね。
ピレスロイド系成分はナトリウムチャネルに作用することにより、神経を麻痺させますが、
このチャンネルは他の生物にも存在しているのです。
では、安全性を保証している部分は何なのでしょう?

まさにそれがカギというのが鍵で、昆虫(虫)に対しての作用と、動物(人を含めた哺乳類)に対しての作用力が違うということに他なりません。

よくたとえられるのが、カギと、カギ穴です。
レセプター_鍵.png
化学反応ですからまず、反応(≒結合)する必要があります。
なので、カギがはまらないということは効かないということで、薬として成り立ちません。=紫
がしかし、他の生物にははまる可能性があるので、そういう意味ではいいですね。

元のカギと全く同じという薬があります。=緑
この場合、カギを差し込むことも出来るし、回して開ける(≒反応)事も出来ます。
過剰に反応させるということですね。

カギ穴に、はまるけど回せない薬もあります。=青
元のカギを差し込む事が出来ないようにして、反応をストップさせるのです。
この鍵は巧妙ですね、
レセプター拮抗.gif
こんな感じにもとのガキを跳ね返してしまいます。
拮抗薬という言葉をご存知かと思いますが、これがそれにあたるでしょうか。
(元のカギと拮抗するということです)


さて、上のピレスロイド系成分の多くは過剰摂取すると中毒を起こします。
それは、虫のカギ穴と、人や動物のカギ穴が同じではないが、似通っているためです。

面白い報告があって、
それは、昆虫と哺乳類のGABA受容体(神経と筋肉を標的とするグループの殺虫剤の標的部位のひとつ)の構造の違いから、
結合する能力?をシュミレートしたものです。

これによると、ラットと、ハエ受容体には些細な構造の違いがあり、その微妙な違いから薬の効き目が異なるらしいのです。
日本農薬学会誌23, 344-348 (1998)、からです。


では、さらなる安全な薬はと・・・なると、
昆虫にあって、脊椎動物には存在しない受容体を標的にすればいいのではとなるわけです。
そんな都合いいものがと思ったらあるのですね、
代表的なものが、オクトパミン(OA)と、チラミン(TA)受容体です。

考えてみれば進化の過程で、
前口動物(無脊椎)、後口動物(脊椎)とかなり早い段階から分かれたのですから、
あって当然と言えば当然?なのでしょうか?


そこで、これに対するお薬をと探すと、あるのですね、
アミトラズというのがそれです。
このお薬はニキビダニという皮膚の中に寄生するダニにも効果がある殺虫剤です。
オクトパミン受容体に作用するので、哺乳類には作用しません。
がっ・・・

がっ、農薬としてかなり毒性が強いのです、
ラット経口毒性、LD50 雄 1600mg/kg、雌 2100mg/kgと、ピレトリンとたいして変わりがありません?
(ダニカット乳剤20安全データーシート)
皮膚刺激性も結構ありますのでお薬として使用するには・・・ですね。
(実際、日本では、人、動物用医薬品して存在していません)

受容体の話としては???とハテナばかりですが、薬としてはよくあることなのです。


と思っていたら、オクトパミン受容体は哺乳類にも存在し・・・マウス、ラットにおいてにおい物質に応答するらしいです。
Pharmacol Rev. 2009 Mar; 61(1): 1–8.からです。

もう一つのチラミンはオクトパミンの前躯物質であるらしく、さらに、
微量に哺乳類にもこれらの物質も存在しているようなので、昆虫だけに作用する薬としては成り立たないかもしれません。
比較生理生化学 Vol. 17 (2000) No. 3 P 146-154。からです。


やはり、こういった受容体は進化の早い段階で確立しているのでしょうか?
調べると、いろいろ他の作用として利用されている報告を目にしますし。
うーん、難しいですね。


加えて、dumbo自身も苦労しているところですが、
アレルギーといったことが起こる事です。
この場合予測することが困難ですからさらに状態を複雑化します。
嘔吐・下痢・唇や舌のしびれ・めまい・けいれんなど、アレルギーによって引き起こされる場合、
上のNOAEL、NOELといった量すら問題にはなりません。(量には関係ないということです)



最後になりますが、自然志向といった場合についても書き加えておきましょう。
自然志向と言えばハーブですから、ノミ、ダニに効果がありそうなものを探してみました。

(効果については、自己責任ということでお願いいたします。
どこの精油バイヤーさんも保障はしてくれないとおもいますし、
ましてや、健康被害については言わずもがなということでしょう。)

イヌハッカ、オレガノ、キャラウェイ、クミン、コリアンダー、スイートオレンジ
スペアミント、タイム、トウガラシ、パインオイル、バジル、ペパーミント
モミ、レモングラス、ローズマリー、丁子油・・・etc
Apidologie (2012) 43:334–347。からです。詳しくは本文をごらんください。

一般に精油について、ネコは過敏ですから、アロマエッセンス(水溶性)かつエッセンスの種類に注意が必要です。
カンキツ系はイヌでは敬遠することが多いでしょう。


dumboのところでは、
herb.jpg
こんなハーブが真っ盛りです。
いい香りですよね。
(花ではなく葉っぱですよ)

マタタビと猫 [ペット]

息抜きに軽めの話題です。
どちらかというと、お散歩のお話でしょうか?

mata_m1.jpg
マタタビの生えている所の写真です。
所々に白い点のように見えるものが、マタタビの葉っぱの一部です。
この白い葉っぱは関東では6~7月ごろの花の咲く時期になると見られるようになります。

生えている場所は日本中どこでもあるようですが、皆さんの近くにもあるでしょうか?
光が好きなようで、沢沿いの少し開けた所にあると思います。
一本見つかればその周囲に群生しているのでわかりやすいですね。

mata_m2.jpg
近くに寄った写真です。
白い葉っぱが分かりますか?
マタタビはつるになっているといわれますが、
近くの木に寄り添っているくらいで、垂れ下がった枝から葉っぱが生えてきます。
そんな感じで、純粋につるのように絡んでいるようには見えません。

さし木で増えるので少し持って帰って、増やしてはいかがでしょうか。
とはいえ、全て無くなるくらい持って帰ってはいけませんよ。

mata_t3.jpg
マタタビの実です。
オスの木とメスの木があるようで、めすの木にできるのですかね。

mata_t4.jpg
マタタビの虫えいです。
マタタビアブラムシが悪さをして、花と実が変形してできます。
漢方では木天蓼(もくてんりょう)といって、強壮の目的で用いられることがあります。
まれにアレルギーを起こす人がいるとのことなので注意してください。

mata_r3_.gif
葉っぱは、枝から交互に生えています。
関東では6~7月ごろになると、目立つ白い部分がある葉っぱが出来るようになります。
この時に花が咲くようになります。

mata_r1_.gif
特徴的な、白い葉っぱです。

mata_r4_.gif
葉っぱの表面には、小さなとげのようなものが生えています。


マタタビの作用は、葉、茎、実、全てにあり、アクチニジンとマタタビラクトンが主成分です。
そのうちのマタタビラクトンは混合物で、イリドミルメシン、イソイリドミルメシン、ジヒドロネペタラクトン、イソジヒドロネペタラクトンの4種類?ほどからなります。

アクチニジンと言う名前は、マタタビ科のActinidiaceaeからきているものだろうと思われ、ネペタラクトンはシソ科のイヌハッカのNepeta cataricaからきているものだと思われます。

化学教育 12(1), 16-22, と、
Vol. 81 (1960) No. 8 P 1320-1332、からです。

アクチニジンはタヌキ,ハイエナなどイヌ科の動物にも共通して有効であるばかりでなく、
イノシシ,イタチ,サイにも作用するようです・・・
(あまり犬には反応しなかったように思いますが・・・)


これらの物質は扁桃に直接?、あるいは間接的?に作用しているようです。
ここでいう扁桃とは喉にある扁桃腺ではなく、
脳の扁桃体、扁桃核のことで、脳の下の方にあり、性的行動に関係しているようです。
したがって、マタタビはフェロモンの関係かなにかなのでしょうか?
Tohoku J. exp. Med., 1975, 115, 137-143、からです。


mata_mi_.gif
マタタビの実を切った所で、キウイにそっくりです。
マタタビ科といえばキウイもその一つで、アクチニジンはキウイにも含まれているので、
キウイにも猫を興奮させる作用があります。
同じ科のサルナシにもそんな作用がありますね。

マタタビの作用はそんなに永続きせず、数分もすれば何の関心もないようになります。
また猫によって作用の強さが異なっていて、個体差があるようですね。

幼いペットの薬って安全? [ペット]

ペットの健康について全くお話していませんでしたね・・・たまには、そんな話題でも。

仔犬の風邪(ケンネルコフ)といえばビブラマイシン(ドキシサイクリン)ですが、テトラサイクリン系なんですね。
これは歯を悪くするんです。ハイドロキシアパタイトにキレート結合して色を醜くしたりエナメル質の形成不全をおこしたり。
ただテトラサイクリンについてのエビデンスはあってもビブラマイシンが悪さをしているのを聞いたことがない。そこで調べてみました。

Vet Rec. 2011 Aug 27;169(9):229. 嘔吐、下痢、拒食症・・・
歯についてはありませんね。
Clin Pediatr (Phila). 2007 Mar;46(2):121-6.人間の2~8才の子供の歯にはドキシサイクリンは関係がない。
歯医者さんにはわからないとのことです。
Aust Dent J. 2005 Dec;50(4):273-5.人でブルセラ症の患者の永久歯が汚くなった。
光にあたると良くないようです。
Pediatr Infect Dis J. 2005 Sep;24(9):845-6.人のつめも変色するらしいです。
ドキシサイクリンの爪変色は珍しいらしく1人での報告です。

どうやらそれほど心配することでもないらしいです。ただテトラサイクリンでは確信的なので同類のドキシサイクリンでも心配しましょうとのことでしょうか?

ところでもっと多用されているアモキシシリンでの報告がありました。
Clin Oral Investig. 2012 Jun;16(3):835-42.アモキシシリンでラット象牙質に異常が生じます。
アモキシシリンでも歯に異常が・・・
Eur Arch Paediatr Dent. 2010 Apr;11(2):53-8.アモキシシリン、マクロライド、高熱、低酸素症でも永久歯に異常が。
アモキシシリンの能書には歯に異常が起こるとは全く無いのでこれから書かれるかもしれませんね。
おそらくその他のペニシリン、セフェム系にも同様の作用がないとはいえませんしね。

うーん、ほかの抗生物質もなにかあるかもしれませんね。

よくいわれるのがエンロフロキサシンの骨の異常ですが、これは腱細胞および軟骨細胞を抑制するためで、
幼弱期には注意する必要がありますね。

その他、幼弱期に使用されるのがメトロニダゾールですが末梢神経障害などの神経障害をおこします。
通常は投薬中止後良くなるらしいですが症状が継続する場合もあるようです。

唯一なさそうなのがイベルメクチンですが、遺伝子の組み合わせによってはどの種類でも起こりうるので副作用がゼロではないですね。

いずれにしてもすべてのお薬には健康に悪影響が無いわけではないので、トレードオフを見極めつつお願いしたいものです。

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スズメのお宿はどこ? [ペット]

「スズメのお宿は藪の中」って落語?の話ではなくて、スズメさんのお話です。
スズメが保護されたので手当てしました。片羽がだらんとして、首が傾いていたので難しいかなと思っていたのですが・・・野生動物は見守ってあげるのが原則ですが傷ついていたら仕方がないですよね。

スズメ1.jpg
なかなかこっちを向いてくれないのでさし餌の時に1枚パチリ。くちばしの付け根がまだ黄色いので大人になりきってませんね。

スズメ2.jpg
数日さし餌をしていたら、自分からご飯を食べるようになりました。
羽と首も良くなってきました。さすが、野生の治癒力。

ペットに分類してますが決してペットには出来ません。
ずっと飼っていくことは出来ませんので人なれする前に、しばらくして飛べるようになったところで放してあげました。

さてこの鳥は、ほほに黒い班があるのでいわゆる、スズメ(Passer montanus)です。
日本ではそのほかにニュウナイスズメ(Passer rutilans)がいて、
まれにイエスズメ(Passer domesticus)が見つかるそうです。
ニュウナイスズメやイエスズメには黒い斑はありません。スズメにも種類があるのでした。

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三毛猫 三毛犬 三毛鼠 [ペット]

白黒茶の三色で三毛となります。
ところで、ネコの三毛はメスしかいないのはご存知だと思います。

ただし、遺伝子が通常より多い雄ネコは三毛になることがあります。
Am J Vet Res. 1975 Sep;36(9):1275-80.によると、
メスの形質を発現するX染色体上に色を決める遺伝子があり、オスの形質を発現するY染色体上にはないため、遺伝子異常であるXXYのオスでのみ三毛を発現するとのことです。

さて、白色はスポットシリーズによるものとして、なぜ茶色と黒色の柄になるかですが、
J. Cell. Physiol. 226: 1714–1718, 2011.などで説明されているとおり、
胚時期にXX染色体対が場所によって(多くの場合偶然に)どちらか片方が不活性化され、片方の染色体だけ働くようになるためです。
父方のXと母方のXで、orange locus(O)を持つものと持たないものがあるときに茶黒のまだら模様が発現します。

では三毛犬はどうでしょうか?ビーグルとか見かけますよね。
Anim Genet. 2005 Feb;36(1):67-70.によると
三毛猫の茶色を発現する遺伝子のorange locus(O)は哺乳類でネコだけとのことです。
また、Sex Dev. Feb 2012; 6(1-3): 46–60.よると、
イヌの毛色を決める遺伝子は、X染色体上に発見されていないと報告されているので、メスにだけ特有である色はありません。

では、イヌではどうして茶色と黒色の柄が出来るのでしょうか?
イヌの場合良くみると、背中側が黒、腹部側が茶色のアグーチあるいはタン(麻呂眉)であると解りますね。
明らかに規則性があり、いわゆる三毛猫とは異なっているのでした。

お察しの良い方は、じゃあネズミは?と・・・

いました、トリコロールハムスターと呼ばれるもので、コールデンハムスター(Syrian hamster)の色変わりです。
Genetics. 2009 Apr;181(4):1427-36.によると、
Sex-linked yellow (Sly)という遺伝形質で、これまたX染色体上に存在するためメスだけ三毛になるのでした。
なお、こちらはネコのorange locus(O)とは別物とのことです。

カラージャービル [ペット]

今日は毛のカラーについてお話しましょう。
メンデルの法則はご存知でしょうから、基本知識として色の生成だけさらっとお話しておきます。

毛の根元にメラノサイト(melanocyte)という細胞がいて、出来たメラニン(melanin)を毛母細胞に渡し毛の中に色素を蓄積していきます。
メラノサイト内にはメラノソームという器官があり、その内部でメラニンが作られています。
メラニンには茶系のフェオメラニン(pheomelanin)と黒系のユーメラニン(eumelanin)があり、その割合で色味が変わってきます。

色の遺伝子.jpg
毛色を決める遺伝子はイヌでよく調べられています。その遺伝子は何々シリーズ(-locus)と言う名称で呼ばれていて、多くの動物種でよく似た発現をしますので基本として参考になります。

よく聞かれるアルビノという状態は、カラーシリーズという遺伝子の働きが全くない状態を示していて、色を生成する過程の一番上位にあるため、全くの無色(白色)という毛色を発現します。

アグーチシリーズはもっとも基本的な遺伝子型で、黒いユーメラミンの生成を阻害するように作用し、お腹側の薄い毛色を発現します。
エクステンション、ブラック、ブラウンシリーズはそれぞれ別個に黒いユーメラニンの生成に作用し、茶、黒などのベース色を担っています。

ダイリューションシリーズはメラニン色素の凝集にかかわる遺伝子型で、色の濃さを担っています。

スポットシリーズはメラニン細胞の分化にかかわる遺伝子型でぶち柄を生成しています。
ティッキングシリーズはティッキングマークを、マールシリーズはダップル斑を、ハルクインシリーズはマールシリーズと共に働きハルクインを発現します。

さて、我がジャービル君たちはどうなのでしょうか?
ブラックパイド(Black Pied)というのは、
腹部も濃色なのでアグーチシリーズが劣勢で発現し、スポットシリーズの遺伝子型によりぶち柄になったものです。
スポットシリーズは不完全優勢なのでクリ(黒が多い方)はミスカラー程度に、ナムはパイボールド(真にPiedということ)程度に発色したのでしょう。(遺伝子型の発現があるなしではなく、量的に変化します)

よく言われるセルフ(Self)とは、腹部も同色なのでアグーチシリーズが劣勢で発現している状態を示します。

イヌで不明の遺伝子型で、ジャービルにはグレイシリーズ(Grey locus)という型が存在するらしいです。
と思ったら、イヌにも存在して若齢で白髪を引き起こす遺伝子として報告がありました。

ともに犬ですが、
Anim Genet. 2007 Dec;38(6):539-49.
Science. Oct 2, 2009; 326(5949): 150–153.
Science. Nov 30, 2007; 318(5855): 1418–1423.
などが参考になりますでしょうか。

ジャービルのカラーでは、
Journal of Heridity 79(5), 386-7.で
agouti (a), albino (ch), gray (g), pink-eyed dilution (p), white spot (Sp)の遺伝子型が
Jikken Dobutsu. 1989 Oct;38(4):337-41.で
brown (b) の遺伝子型が(これは疑問視されているようですが)
Journal of Experimental Animal Science Volume 43, Issue 4, 26 February 2007, Pages 319–327で
extension (E) の遺伝子型を報告しています。