一筆書きが得意です

殻つきの繊毛虫、チンチニディウム(Tintinnidium)さんです。
殻があるといっても非常に素早く、いつも動き回っています。

コップ状の殻はロリカ(lorica)という名前がついていますが、
その他の生物のものもそういう名称のものがあるので、この生物に特有のものではありません。

形状は、筒から繊毛がさらさらと生えていて、
さながら筆といったところで「フデヅツカラムシ」という別名があります。
写真のものは円筒形の殻ですが、砲弾型をしたものなどいろいろなものがあります。

さて、この方の分類ですが、
形からして、からつきのツリガネムシ達っていってもいいと思うのですが、かなり違うようです。
ツリガネムシ達は繊毛虫の貧膜(小膜)口綱(Oligohymenophorea)で、
こちらは繊毛虫の旋毛綱(Spirotrichea)に属します。

さらに、チンチヌス科(Tintinnidae：こちらは遺伝子上いろんな科にまたがっているらしいです)というのがあり、
チンチニディウムはチンチニディウム科(Tintinnidiidae)なのでまた違っていて、紛らわしいですね。
Eur J Protistol. 2007 January ; 43(1): 37–63. に遺伝子による分類がありました。

追加）上記写真の繊毛虫は、ツリガネムシの遊泳型かもしれません。 詳しくはこちらをどうぞ。

タグ：Tintinnidium チンチニディウム

コメント 2

毎日興味深いお話。楽しいです。
by JUNKO (2014-11-25 21:02) 

こちらこそ、すばらしいお写真ありがとうございます。
小さい者たちへご興味を持っていただいて、感謝いたします。
by dumbo (2014-11-26 06:15)