ゴーン、いいえ、ビヨーン ツリガネムシ Vorticella [繊毛虫]
除夜の鐘にはまだ早いですが、釣鐘のお話です。
繊毛虫のツリガネムシ(Vorticella)さんです。
この方は何かの刺激でスッと体を縮めて、
びょー
-ん
っと
ゆっくりと軸を伸ばします。
さて、この軸の動く機構がいろいろと調べられています。
Jpn. J. Protozool. 38(2): 133-152.が解りやすいでしょうか。
(ちなみに日本語なので読むのはらくですね)
ちょっとコメントしておきますと、
軸はストロー状で中に、スパズモネーム(Spasmoneme)という収縮する棒状の構造があります。
このスパズモネームは、あろうことかATPを必要とせず(=エネルギーが要らない?)、
細胞内のCaイオンが多くなると縮んで、少なくなると伸びるんだそうです。
細かく見ると、棒の繊維に点々とあるスパズミン(spasmin)がCaイオンに引き寄せられて収縮するそうです。
まあCaの濃度の調節にはATPが必要なので全くエネルギーが要らないわけではないのですが。
ところで、全体のエネルギー収支がどうなっているのか気になるのはわたしだけでしょうか?
(当然、熱力学第二法則には適合するんですよね?)
繊毛虫のツリガネムシ(Vorticella)さんです。
この方は何かの刺激でスッと体を縮めて、
びょー
-ん
っと
ゆっくりと軸を伸ばします。
さて、この軸の動く機構がいろいろと調べられています。
Jpn. J. Protozool. 38(2): 133-152.が解りやすいでしょうか。
(ちなみに日本語なので読むのはらくですね)
ちょっとコメントしておきますと、
軸はストロー状で中に、スパズモネーム(Spasmoneme)という収縮する棒状の構造があります。
このスパズモネームは、あろうことかATPを必要とせず(=エネルギーが要らない?)、
細胞内のCaイオンが多くなると縮んで、少なくなると伸びるんだそうです。
細かく見ると、棒の繊維に点々とあるスパズミン(spasmin)がCaイオンに引き寄せられて収縮するそうです。
まあCaの濃度の調節にはATPが必要なので全くエネルギーが要らないわけではないのですが。
ところで、全体のエネルギー収支がどうなっているのか気になるのはわたしだけでしょうか?
(当然、熱力学第二法則には適合するんですよね?)
タグ:ツリガネムシ Vorticella
不思議ですねえ。
寿命はあるのかな?
by desidesi (2014-11-26 09:58)
申し訳ないのですが、寿命についてはわかりませんでした。(探してみま~す)
どの程度の力かは、MITのDanielle Cook FranceさんのStructure and mechanics of the spasmoneme・・・という博士論文に、
ピペットのしなりによる測定で、130nN程度(エネルギーにして、0.8nW)
というのがありました。
Caイオンの移動にどれくらい消費するかは探しているところです。
by dumbo (2014-11-26 11:26)
こういうのバイオモーターっていうんですか?
参考:http://protistology.jp/journal/jjp39/10Asai.pdf
日本語だけど、よくわかりません。
by desidesi (2014-11-26 16:47)
そうですね、スパズモネームをバイオモーターの一種と記載している報告を見たような気がします。
なので「わたしも縮みまーす」でお話した、マイオネームも含めて、生物が動力を生み出す微小な構造をバイオモーターと呼んでよいと思います。
(こういった用語は、先に使った者勝ちって言うところもありますが・・・)
また無機質のものでも、圧縮空気を利用した物を人工筋肉とよんだりする例があるので、おそらく、目的によって使い分けているような気がするのですが、いかがでしょう?
後から思ったのですが、単純にソレノイドの極性を切り替えるという動作が、Caイオンの移動に置き換わっただけと考えられなくもありません。
by dumbo (2014-11-26 18:41)