SSブログ

翅はどこから?、昆虫の翅 [昆虫]

空を飛ぶ生物はおそらく4種類だ、だった、ということでしょう。

鳥やコウモリは、手(腕)が進化(変形)してはねができたことを疑う必要はありませんね。
今は絶滅してしまいましたが、翼竜もそうですね。

そして残るは昆虫で、翅はどう進化したのでしょう?

(トビウオなんかも飛ぶってことなのでしょうか?)


昆虫の翅の起源は、「側背板起源説」vs「付属肢器官起源説」とに分かれるそうです。
前者の考えは、背中の甲羅から翅がにょきにょきと生えるというものです。
後者は何らかの器官、たとえば鰓、肢の突起などからにょきにょきです。

六脚亜門昆虫綱で系統樹をさかのぼると、シミさんという方が翅がないものとして境目となります。
対して翅がある方はカゲロウさんですね。

カゲロウさんの幼虫は、こちらで少しふれましたが、
チョロ虫(カゲロウの幼虫)さんは、胴体脇から鰓が生えています。

昆虫の翅も血管が多数存在しますので翅の起源として鰓がまず最初に挙げられるのは当然ですね。

ですが、鰓が進化して翅になったのではないらしいのでした。
(もともと陸上で生活するように素晴らしい気管という器官を発達させた昆虫が、
水の中でもすごせるように進化したということの表れということのようです)


では、どこから???


昆虫の翅の遺伝子を研究した報告によると、肢にある突起と、背脇の甲羅の両方が合体し、
翅を作ったという説があります。


Evolution & Development Volume 12, Issue 2, pages 168–176, March/April 2010.という報告に、

シミさんのお仲間のイシノミさん(ノミ:蚤は昆虫ですので、全く異なる方です)の脚の一番胴体側に、
腹刺(根棒状の突起)があるのですが、
その突起で翅を形成する遺伝子が発現しました。=付属肢器官起源説ですね。

そして、翅を形成する遺伝子の一つが、
カゲロウの甲羅の端でも発現することが明らかになったのです。=側背板起源説ですね。

そんなこんなで、両方の合体が翅ということのようです?

翅6.png
こんな感じですかね。
イシノミさんてケンミジンコによくにているんですよね。よく跳ねるし。


そうそう、カゲロウの鰓の発生でも腹刺を作る遺伝子と同じものが発現しています。
なので、腹刺は気管鰓の起源でもあるようです。


追加)後から気がついたのですが、ケンミジンコさんの脚って2本に分かれてますよね。
ミジンコの脚.png
ひょっとして外側は翅の元なのかもしれませんね○×△?
nice!(43)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 43

にほんブログ村 教育ブログへ

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。