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10連リボルバー、F1-ATPase [その他(全ての生物)]

さて、回転して機能するものと言えば、ATP合成酵素も回転しているのですね。

構造を図示すると、
F1ATPase.gif
こんな感じです。

上側をF1、下をF0と呼んで、
F0部分が回転して、中心棒のγ-unit(橙色)を回します。
回転した、ガンマユニットはαβ、2種6個の部品からなる、F1部分のβ-yunit(赤色)でADPとリン酸を結合しATPを作ります。

F0の緑色の部分がC-ringと呼ばれ、H+イオンで駆動するモーターとなっています。
Cring.gif
細かく見ると、上図の様な感じで、取り込んだ水素イオン(H+)が結合した反動?を利用して、
回転する仕組みだそうです。

Biophysical Journal Volume 86 March 2004 1332–1344.からのお話でした。


ここで、面白いのは、ATPを合成するF1の部分だけを取り出して、ATPを加えると、
軸のγユニットが回転するのですね。

可逆的な、モーターなのです。

Nature. 1997 Mar 20;386(6622):299-302.からです。



ブラシモーターも軸を持って回転させると発電することができますが、
化学的な結合をつかさどるモーターも反対の反応を引き起こすことが出来るわけです。

面白いですよね。

上のモーターもATPが多いと、H+を反対方向に移動させることが出来るかもしれませんね。
では。


そうそう、前の鞭毛モーターも効率が100%近いですが、こちらのモーターも100% 近いとのことです。
すごいモーターですね。速さはこちらが断然早いらしいです。
ところで、なんで合成するのに回転するのでしょうね?不思議。
タグ:ATPase
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dumbo

https://www.youtube.com/watch?v=R2n3MEtviOU
に解説動画がありました、よろしければどうぞ。
by dumbo (2016-01-13 14:00) 

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