尾っぽ(あし)はどこへ? シリキレシマワムシ Notholca [ワムシ]
尾っぽが無くなった、シリキレシマワムシ(Notholca labis)さんです。
お尻のところは、
な感じに切れちゃってます。
では縞は?で、
このしましまからでしょうか?
(写真には写ってませんが、からの全体にあるみたいですね)
風が吹けば桶・・・?、ネコワムシ Platyias [ワムシ]
ネコワムシとかオケワムシと呼ばれる、ネコワムシ(Platyias)さんです。
風が吹けば埃が舞って・・・ネコが減って、ネズミが増えると桶がかじられ・・・
外国の経済学者さんがすごいと言ったとか言わないとか。
ネコと、桶は切っても切り離せないのでしょうか?
さて、オケなのかネコなのか・・・
いろんなところで解説されていて、混乱しているようです。
上の方はカクネコワムシ(Platyias patulus)さんという方で、
丸い形のネコワムシ(Platyias quadricornis)さんとは違った形の種類ですね。
patulusとは「開いた」とかというラテン語だそうですので頭の冠の形を指すのでしょう。
日本語でもカクネコさんは、オケの形が似合っているのでオケワムシの方がふさわしいのでしょうね。
前回のツボワムシさんに近い仲間ですので形も似通ったものが多く、どちらかというとあ型なのでしょうか?
以前ご紹介した、ネズミさんと合わせてやっとネコとネズミがそろったと思ったのですが、
丸いかたちの方がネコにふさわしいのでしょうから、ぬか喜びといったお話でした。
つぼの中から?ツボワムシ [ワムシ]
かなり多くのお仲間がいる、ツボワムシ(Brachionus)さんです。
殻に囲まれているのですが、結構機敏に動きます。
尾っぽをくねくねしながらちょこまかって感じですね。
殻を持ったワムシの基本形なのでしょうか?
なかなか正体を見せてはくれないのですが、
ロボットを思わせる、質実剛健な感じのワムシさんでした。
タグ:ツボワムシ Brachionus
ワープのできないエンタープライズ、ヒラタワムシ [ワムシ]
ネプトゥーヌス、神の名を持つワムシ。ネプチューンヒルガタワムシ [ワムシ]
神話の海の神から名づけられたのでしょうか?神々しい名前を持つワムシ、
ネプチューンヒルガタワムシ(Rotaria neptunia)さんです。
(たぶん海王神の矛:ポセイドンの三又銛(トリアイナ)の形からなのでしょうね。)
以前ご紹介した、ヒルガタワムシ(Rotaria sp.)に比べて非常に細長い体が特徴です。
びよーんと伸びて、
するすると、
収納されます。
3本(4、5?)継の振出竿ですね。
ちょっとしまうのを失敗して、
からまりまりました。
この後、だいぶあたふたした画像を見せてくれたのでした。
神様もびっくりしたかもしれませんねぇ。
たまやー、かぎやー、ハナビワムシ2 [ワムシ]
ワムシさんの記事が少ないので、今日もワムシさんの話題です。
以前ハナビワムシ(Collotheca)さんのお話をしましたが、今日は違った形の方です。
(以前の方はCollotheca ornataか、C.campanulata、さんでしょうか?)
今日はこちらです。
お名前はどんな方なのでしょうね???
以前は静止画でしたので、体の伸びる様子を動画にしてみました。
お食事風景です。
定置網のように待ち伏せているのですね。
ついでに、ハナビワムシの分類表を書いておきましょう。
ZooKeys 315: 1–16 (2013).からです。
上の方は、Collotheca stephanochaetaかなぁ?難しい・・・
以前ハナビワムシ(Collotheca)さんのお話をしましたが、今日は違った形の方です。
(以前の方はCollotheca ornataか、C.campanulata、さんでしょうか?)
今日はこちらです。
お名前はどんな方なのでしょうね???
以前は静止画でしたので、体の伸びる様子を動画にしてみました。
お食事風景です。
定置網のように待ち伏せているのですね。
ついでに、ハナビワムシの分類表を書いておきましょう。
状態 | 1:生活様式 | 2:コロナエッジ | 3:コロナ突起の数 | 4:コロナ突起の長さ | 5:コロナの突起 | 6:コロナ側葉 | 7:腹側コロナ凸 | 8:腹側コロナ曲 | 9:その他 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
a | 自由生活(遠洋) | スムーズな円形 | 1葉背 | 幹より短い | ないか、すべてが等しい | なし | 1葉:腹中葉 | 浅い、狭い | コロナ葉が細長い |
b | 定着 | 球がある | 2葉:1背側、腹側1 | 太く細長い | 特殊化 | 凹み、繊毛で不明 | 2葉 | 浅い、広い | 繊毛が横に列をなす |
c | 葉状 | 3葉:1背、両側 | 発達 | 2葉(丸みのある三角) | 深い、広い、U字 | 繊毛が群に分かれる | |||
d | 5葉:1背側、2横、2腹側 | 2葉(半円) | |||||||
e | 7葉 | ||||||||
生活様式 | コロナエッジ | コロナ突起の数 | コロナ突起の長さ | コロナの突起 | コロナ側葉 | 腹側コロナ凸 | 腹側コロナ曲 | その他 | |
Collotheca algicola | 1b | 2c | 3d | 4a | 5b | 6b | 7c | 8b | |
Collotheca ambigua | 1b | 2c | 3d | 4a | 5b | 6b | 7d | 8c | |
Collotheca campanulata | 1b | 2c | 3d | 4a | 5b | 6b | 7d | 8b | (+9b f. longicaudata) |
Collotheca edentata | 1b | 2a | |||||||
Collotheca ferox | 1b | 2c | 3d | 4a | 5b | 6c | 7c | 8a | |
Collotheca heptabrachiata | 1b | 2b、2c | 3f | 4a | 5b | 6a | 7b | ||
Collotheca libera | 1a | 2c | 3a | 4a | |||||
Collotheca orchidacea sp. n. | 1b | 2c | 3d | 4a | 5b | 6c | 7d | 8c | |
Collotheca ornata | (1b) | 2b、2c | 3d | 4a | 5b | 6b | 7b | (+9a f. cornuta; 1a f. natans) | |
Collotheca pelagica | 1a | 2a | |||||||
Collotheca stephanochaeta | 1b | 2c | 3c | 4a | 5a | (6b) | 7d | 8b | 9c |
Collotheca tenuilobata | 1b | 2b、2c | 3d | 4b | 5a | ||||
Collotheca trilobata | 1b | 2c | 3c | 4a | 5b | 6a | 7d | 8c | |
Collotheca sp. | 1b | 2c | 3b | 4a | 5b | 6a | 7a | 9e | |
Stephanoceros fimbriatus | 1b | 2c | 3d | 4b | 5a | 9c | |||
Stephanoceros millsii | 1b | 2c | 3d | 4b | 5a |
ZooKeys 315: 1–16 (2013).からです。
上の方は、Collotheca stephanochaetaかなぁ?難しい・・・
鞘の中、サヤワムシ [ワムシ]
ここ数日、ワムシさんの写真を整理していたら、今まで間違って覚えていたのでちょっと書いてみたくなりました。
マルサヤワムシ Flosculariaさんですね。(たぶん、ツブサヤワムシ(Floscularia janus)でしょうか?)
細かい丸い粒からなる鞘に隠れています。
この丸い粒が、規則正しく並んでいる方が、マルサヤワムシ(Floscularia ringens)で、
大きめの粒が不規則に並んでいるのが、ツブサヤワムシ(Floscularia janus)さんだそうです。
さらに、サヤワムシにはリング状の輪を積みあげた筒に住んでいる方がいて、
そちらは、ワツミワムシ(Limnias melicerta)さんというそうです。
みんなマルサヤワムシの仲間ですので、マルサヤワムシと言ってしまえばいいのでしょうが、
いつもながらに分類は難しいといったお話でした。
こちらが、マルサヤワムシ(Floscularia ringens)さんですね。
頭部の輪の部分です。
マルサヤワムシ Flosculariaさんですね。(たぶん、ツブサヤワムシ(Floscularia janus)でしょうか?)
細かい丸い粒からなる鞘に隠れています。
この丸い粒が、規則正しく並んでいる方が、マルサヤワムシ(Floscularia ringens)で、
大きめの粒が不規則に並んでいるのが、ツブサヤワムシ(Floscularia janus)さんだそうです。
さらに、サヤワムシにはリング状の輪を積みあげた筒に住んでいる方がいて、
そちらは、ワツミワムシ(Limnias melicerta)さんというそうです。
みんなマルサヤワムシの仲間ですので、マルサヤワムシと言ってしまえばいいのでしょうが、
いつもながらに分類は難しいといったお話でした。
こちらが、マルサヤワムシ(Floscularia ringens)さんですね。
頭部の輪の部分です。
ワムシ、わむし、輪虫 [ワムシ]
おさらいで、ワムシの全体像はこんな感じです。
左が頭(というより口)で、中央が胴、右が尾(あし)で、あしはない種類もあります。
ワムシの環は、
シュワシュワした繊毛の形(コロナ)から名づけられたようですね。
繊毛虫に似ていたりしますが、こちらは多細胞生物ですので全く違う動物ですね。
これまでご紹介したワムシさんたち(+α)の検索図を作ってみました。
何かのお役に立ちましたら・・・(というより写真がやっと、たまったってところでしょうか???)
さて、全体の雰囲気と、尾(あし)の分かれ方が重要みたいですね。
ちなみに系統樹はこちらと、こちらです。
ゴム達(伸び縮みする)
カネ達(河童みたいな頭、ツリガネ型で付着し伸縮する体)
ツボ達(殻をかぶる)
その他の方達
左が頭(というより口)で、中央が胴、右が尾(あし)で、あしはない種類もあります。
ワムシの環は、
シュワシュワした繊毛の形(コロナ)から名づけられたようですね。
繊毛虫に似ていたりしますが、こちらは多細胞生物ですので全く違う動物ですね。
これまでご紹介したワムシさんたち(+α)の検索図を作ってみました。
何かのお役に立ちましたら・・・(というより写真がやっと、たまったってところでしょうか???)
さて、全体の雰囲気と、尾(あし)の分かれ方が重要みたいですね。
ちなみに系統樹はこちらと、こちらです。
ゴム達(伸び縮みする)
種類 | 尾(あし) | その他の特徴 | |
---|---|---|---|
ヒルガタワムシ (Bdelloidea:ヒルガタワムシ科 Rotaria:ヒルガタワムシ属) 分類はこちら |
他にも色々な形があります こんな形もあります |
硬いからを持たずに伸び縮み 鞘に隠れている方もいるようです |
|
ネプチューンヒルガタワムシ Rotaria neptunia |
胴の中に尾を収納する 振出竿みたいに |
伸縮の長さがながい | |
|
カネ達(河童みたいな頭、ツリガネ型で付着し伸縮する体)
種類 | 尾(あし) | その他の特徴 | |
---|---|---|---|
ハナビワムシ Collotheca |
付着 |
細長い繊毛 | |
マルサヤワムシ Floscularia |
付着 |
鞘におさまる | |
|
ツボ達(殻をかぶる)
種類 | 尾(あし) | その他の特徴 | |
---|---|---|---|
ハオリワムシ Euchlanis |
2本 |
スムースな殻 | |
ウサギワムシ Lepadella |
途中(ほぼ中間)で尾(あし)が分かれる |
スムースな殻 四角の仲間もいるようです |
|
エナガワムシ Monostyla・Lecane |
1本(先端にペン先のような切れ込み) |
スムースな殻 | |
ヒラタワムシ Testudinella |
1本 |
円形の平たい殻 | |
|
|||
ツボワムシ Brachionus |
1本(普段はかくしてます) 伸縮性に富んでます=ブレます |
ガサガサな殻が多い | |
カクネコワムシ Platyias patulus |
先端だけ少し2本 |
細かい点と隆起をもった、 突起のおおい殻 |
|
シリキレシマワムシ Notholca labis |
なし(殻が取っ手のようになる) |
||
|
|||
チビワムシ Colurella |
途中(ほぼ中間)で尾(あし)が分かれる |
腹背の方向に平たい 名前のとおり小さい スベスベ~ガサガサな殻 |
|
|
|||
ネズミワムシ Trichocerca |
細いものが1本 (付け根に数本あるときもあり) |
腹背の方向に平たい スベスベ~ガサガサな殻 |
|
カシラワムシ Cephalodella |
2本 |
腹背の方向に平たい ガサガサな殻 |
|
オニワムシ Trichotria |
1本→2本 |
ベル状 | |
|
|||
スクアティネラ Squatinella |
途中(ほぼ中間)で尾(あし)が分かれる |
頭部が飛び出る |
その他の方達
種類 | 尾(あし) | その他の特徴 | |
---|---|---|---|
ハネウデワムシ Polyarthra |
ないみたいですよ |
3本1組の腕(はね)を4組持つ | |
|
種類 | 尾(あし) | その他の特徴 | |
---|---|---|---|
|
ワムシの歯?再び [ワムシ]
「歯?は、のどの奥です」でご紹介した、
ワムシの歯=咀嚼器(masticatory apparatus:trophi)の分類が表ではわかりづらいので、図示しました。
ご参考になりますでしょうか?
ちなみに、「ワムシの分類」でご紹介した遺伝子による分類樹に組み合わせるとこんな感じです。
特徴に関連があると思ったのですが、あるようでないような?、うーん難しいですねぇ・・・
今日はここまででした。
ワムシの歯=咀嚼器(masticatory apparatus:trophi)の分類が表ではわかりづらいので、図示しました。
ご参考になりますでしょうか?
ちなみに、「ワムシの分類」でご紹介した遺伝子による分類樹に組み合わせるとこんな感じです。
特徴に関連があると思ったのですが、あるようでないような?、うーん難しいですねぇ・・・
今日はここまででした。
歯?は、のどの奥です ヒルガタワムシ Rotaria [ワムシ]
今日は、ワムシの歯についてです。
ヒルガタワムシ(Bdelloidea:科 Rotaria:属)さんで頭部のアップです。
喉?になにやら動く物が。
もぐ、
もぐ、もぐ、
んぐ、
んぐ、んーぐぅ。
これがワムシさんの歯?= 咀嚼器(masticatory apparatus:trophi)です。
口の先端にあるのではなく喉の中に歯があるのでした。
基本形は上図のような感じで、形状の違いで同定されるほど重要な器官です。
Russell John Shiel,1995によります。
Malleate、Virgate、Cardate、Forcipate、Incudate、Uncinate、Ramateの7種(8種)に、
分類されるようですが、やはり作表しておいた方がいいでしょうかね。
大晦日ですが、相変わらずワムシの話題でした。
良いお年を。 dumbo
ヒルガタワムシ(Bdelloidea:科 Rotaria:属)さんで頭部のアップです。
喉?になにやら動く物が。
もぐ、
もぐ、もぐ、
んぐ、
んぐ、んーぐぅ。
これがワムシさんの歯?= 咀嚼器(masticatory apparatus:trophi)です。
口の先端にあるのではなく喉の中に歯があるのでした。
基本形は上図のような感じで、形状の違いで同定されるほど重要な器官です。
Russell John Shiel,1995によります。
Malleate、Virgate、Cardate、Forcipate、Incudate、Uncinate、Ramateの7種(8種)に、
分類されるようですが、やはり作表しておいた方がいいでしょうかね。
fulcrum | unci-teeth | preuncinal-teeth | rami | manubria | intramalleus | おもな属・科など | |
Malleate | 短 | 4-7 | 大 | 大 | Brachionidae Lecanidae | ||
Virgate | 長 | 小歯(始め大) | 小 | 長 | Cephalodella Ascomorpha Notommata Trichocercidae | ||
Cardate | 板状 | 寝ている | Lindiidae | ||||
Forcipate | 2~それ以上 | Albertia Balatro | |||||
Incudate | 短 | 無 | 大、曲 | 無 | Asplanchna | ||
Uncinate | 痕跡か無し | 3-5 | 壁形成 | 痕跡か無し | Collothecidae | ||
Ramate① malleoramate | 小さな多くの歯 | 大きな歯 | 空洞あり | Flosculariidae | Ramate② | 鎌状,溝・歯付き、中に2-3の大きな歯を持つ | Bdelloidsの殆ど |
大晦日ですが、相変わらずワムシの話題でした。
良いお年を。 dumbo